#25 RENOVATION / M HOUSE
2026.04
RENOVATION





















「耐震」と「断熱」を軸に据えながら、富山県特有の大きな住まいに見られる「室内が暗い」という課題を解消し、安心感と開放感を兼ね備えた住まいを目指した。
ダイニングには、朝から正午にかけての柔らかな光をやさしく取り込むため、障子を採用。光を調整しながら、時間の移ろいを感じられる空間とした。床は合板に着色を施し、素朴でありながら温かみのある表情に仕上げている。施主の子どもたちと一緒にアイデアを出し合って制作した木製のテーブルや椅子が引き立つよう、全体のバランスを丁寧に整えた。
キッチン中央には大きめの作業台を設け、家族や友人が自然と集まる場に。ピザやうどん、味噌づくりなどを通して、みんなで暮らしを楽しむ時間を共有できる空間とした。
比較的状態の良かった和室はそのまま活かし、畳の表替えのみを行なって寝室に。コストバランスにも配慮し、白い壁材は下塗り材による一発仕上げ、2階の壁は合板をそのまま仕上げ材として用いた。いずれも目地の通し方や貼り方に注意を払い、簡素な素材でありながら品のある表情を目指した。
リノベーションにおいては「耐震」「断熱」「意匠」を同時に満たすことが難しく、コストとのバランスの中で取捨選択が求められる。素材の選び方と見せ方に工夫を重ねることで、限られた条件の中で期待以上の質を引き出せることを感じた事例となった。
Area : 184.928㎡
Design : 江嵜倫史(GO)
Carpenter : 麻嵩(GO)
Painting : K’s paint(GO)
Sheet metal forming : 柴野友弥(GO)
Photo : 竹田泰子
完成年月:2025年11月

