#017 RENOVATION / K HOUSE

2024.03
RENOVATION

築40年以上の物件を住宅・ネイルサロンへリノベーション。

建物の外壁は、新設する部分に現存の外壁と同色の板金を貼ると新旧で微妙な差異が発生してしまうため、あえて大胆にカラマツの板を張って新旧の境目を明確にした。ファサード面である西側には全体的に窓が設置されていたが、プライバシーや日射量を考慮して窓の量を減らし、そのぶん南側に窓を多く新設した。

気持ち良い光が差し込む、ゆとりのある広さのリビングダイニングの床には、グレーに塗装したフローリングを。このフローリングの素材には、解体時に発生した野地板を再利用している。天井には廉価ながら、機能性抜群のシルバーシートを剥き出しで使用し、そのまま空間のアクセントにしている。ラーチ合板を使用してオリジナルで作成した収納家具、ベンチ、キッチンを、白をベースとした空間の中にバランス良く配置した。

リズムよくランプが配置される廊下の先には、施主さんの仕事場でもあるネイルサロン室がある。物件のところどころに設置した個性のある照明器具はGOオリジナルのもの。施工費を極力抑えることで生まれる大胆な意匠が楽しい空間となった。

Area : 118.6㎡(1F)/ 46.37㎡(2F)
Design : GO
Carpenter : 江嵜倫史(GO),麻嵩(GO),栗原稜(GO)
Sheet metal forming : biegu(GO)
Paint : 河森翔也(K’s paint)
Photo : 竹田泰子

完成年月:2023年11月

〈施工前の物件の様子〉

今回の案件は、施主さんと一緒に物件探しから行った。数軒の候補から、職場からの距離、景観、建物の劣化度を総合的に判断して選んだ一件は、元々は昭和期のスタンダードな建築であったが、現代の生活にあわせてリノベーションをすることで大きくイメージが変わった。